第9回目:幌延深地層研究センター
- 実施日
- 2024年10月23日(水)~10月24日(木)2日間
- 参加者
- 6名(宮城教育大学生1名、宮城教育大学教授1名、宮城学院女子大学教授1名、SNW東北3名)
- 勉強会
- 「高レベル放射性廃棄物の地層処分について」
- 講師
- NUMO 川中 美侑 氏
- 訪問施設
- JAEA 幌延深地層研究センター地上施設及び周辺地域のエネルギー関連施設
- 実施内容
(1)勉強会(10月23日)
ホテル内会場とNUMOをオンラインで繋ぎ、NUMO広報部地域コミュニケーショングループ川中 美侑氏から、「高レベル放射性廃棄物の地層処分について」の演題で地層処分に関する概要説明を頂きました。
日本のエネルギーと原子力発電の状況から始まり、これに続いて発生する放射性廃棄物、ガラス固化体と処分方法、地層処分の安全性、及び地層処分事業の進め方と処分地の選定プロセス、諸外国での状況、並びにNUMOの取り組みなど広範囲な内容を説明頂きました。はきはきとした口調で説明資料も新たな視点から工夫為されており、体系的かつ分かり易く丁寧な説明でした。
参加者から質問、意見交換も多く、熱心な回答を頂いたことから参加者の理解が進んだものと思われます。
(2)見学会(10月24日)
1) 幌延深地層研究センターの概要説明
JAEA 堆積岩工学技術開発グループ 早野研究副主幹から、「幌延深地層研究計画の概要」について研究目的と成果、深度500mに向けた地下施設の建設状況と安全対策、今後の研究計画などについて説明頂き、幌延深地層研究センターの概要を理解しました。
2)地上施設見学
片田特別広報監から「ゆめ地創館」を案内頂きました。リアルモニタでの掘削現場のライブ映像、展示物・パネルでの高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究内容を説明・解説頂いたほか、VT-500(バーチカルトランスポーター500)での地下空間への疑似移動体験をさせて頂きました。
また、隣接する原子力環境整備促進・資金管理センターの「地層処分実規模試験施設」を見学した。ここでは高レベル放射性廃棄物の模型や地層処分時の人工バリアの実物大模型のほか数々の試験装置が展示されており、ベントナイトの吸水固化実験も含め地層処分について一層理解が深まりました。
3)立坑入口見学
坑道が深度500mまでの掘削工事中で地下施設(坑道)の見学は叶いませんでしたが、片田特別広報監のご案内で西立坑入口までお連れ頂き、坑道の雰囲気を肌で感じることが出来て地層処分への理解が深まりました。また、湧水の排水処理設備を紹介頂きました。
4)周辺地域のエネルギー関連施設見学
幌延風力発電(株)オトンルイ風力発電所を見学しました。
この発電所はサロベツ原野南部にあり、北海道道106号稚内天塩線沿いの南北3.1kmに渡って28基の風車が立ち並んでいる姿は壮観でした。総出力は21,000kW。本格稼働から20年経ち、2023年4月からリプレース開始の予定でしたが、延期されて2027年3月まで運転継続となっているとのことでした。

高レベル放射性廃棄物の地層処分についての勉強会

ホテル会場とNUMOをオンラインで繋いだWeb形式

ゆめ地創館

リアルタイムモニターの地下掘削状況映像

地層処分実規模試験施設(人工バリア実物大模型)

西立坑入口

オトンルイ風力発電所 風車

参加者集合写真